平時は王子小劇場、王子神谷バビロンと、北区を中心に活動している小さなプロレス団体で、紆余曲折あったと聞いているが、縁あって私が見始めた頃は所属選手の少ない事情から、毎回他団体の、あるいはフリーの選手を招いてカードをやりくりしていたような状況にあったと思う。それでもそこには間違いなく熱があり、私は強く惹きつけられた。
そして迎えた記念興行。ヒューリックホールは浅草橋駅から近く、見た目にも華やかな場所だった。
ロビーも広く、物販スペースも余裕があった。何よりキレイだ。それは扉の向こうの会場も同様で、VIP席(?)は一段高いおそらく壇上となる位置にあり、中央にリングを置いても多分300人までは入れられそうだった。しかしどうやら公式ブログ等での話では、搬入口が手狭なようで、プロレス会場として利用するにあたっては、そこを解決する必要があるとかないとか。難しいものです。
※以下の試合結果は公式サイトより転記
▼第1試合 花鳥風月総合格闘技「月闘~Getto~」15分1ラウンド
中川達彦(王子キツネ空手軍)&○たけむら光一(王子キツネ空手軍)(2R 4分49秒 浴びせ蹴り→体固め)松本崇寿(鎌倉花鳥風月)&●HAMATANI(リバーサルジム横浜グランドスラム)
お馴染み王子キツネ空手軍! たけむら選手は直近の「巌流島」でも注目された選手。一方の中川選手は、前回の「月闘」でのムエタイマシン選手との遺恨試合が印象に残る空手家です。
対する実力者・松本選手と、カポエラに寝技と多彩なスキルを持つHAMATANI選手。中川選手の威圧にも動じません。試合は松本HAMATANI組が蹴り技を捕まえ、寝技に持ちこもうとするも、そこを抜けられ――という展開となり、HAMATANI選手が強烈な一撃をくらい決着となりました。
勝ったたけむら選手は、月闘トーナメント覇者である松本選手とのシングルマッチを所望しているようでした。
▼第2試合 花鳥風月総合格闘技「月闘~Getto~」3分3ラウンド
○焙煎たがい。(西口プロレス)(2R 1分34秒 アキレス腱固め)●篠宮敏久(リバーサルジム横浜グランドスラム)
愉快な焙煎選手と、寝技師である篠宮選手の対決は、ジャイアントスイングを繰り出すなど盛り上がったのですが、決着は金的攻撃をアキレス腱固めで隠蔽する巧妙な反則という、何とも煮え切らないものに。
▼第3試合 タッグマッチ30分1本勝負
●瓦井寿也(東京花鳥風月)&ソンナーニ・ミチャイ・ヤーンwith漁師マスク(11分26秒 バックドロップ→エビ固め)○ジ・ウインガー(FREEDOMS)&マッチョ・マイケルズ
謎の修行の結果、河童の化身になって登場した瓦井選手と、同じく謎の外国人選手にして、驚異の肉体のヤーン選手。
対するは安心の常連ウインガー選手と、みんな大好きマッチョ選手。
瓦井選手は修行の成果か、以前にシングルでも惜敗しているウインガー選手相手に食い下がりましたが、最後はバックドロップをくらいフォール負け。しかしヤーン選手のムーンサルトは、会場にどよめきが走りました。
大会後、以前に日本でも活動していたプロレスラーと判明。流暢な日本語はその時におぼえたものなのでしょうか?