横浜でプロレスといえば、まず横浜文化体育館という大きな会場があり、次いでラジアントホール、にぎわい座の地下にある「のげシャーレ」がある。
これまでなかなか縁が無く、行ったことがなかったラジアントホールに4月4日、足を向けてみた。
「ハードヒット」横浜大会。
中心メンバーである佐藤光留選手が「現在進行形のU」と口にするほどの――プロレスのリングではあるが、そこでのファイトは限りなく格闘技寄りに統一されたルールで行われるものだ。
腕に自信のある格闘技経験者、自分の実力を試してみたいレスラーが集ったその場所は、飾り気のない、見やすいけれど、満員になったとしてもせいぜい300人前後といった感じの、天井は高いが小さな会場だった。場内には食べ物関連の出店がなく、いつも会場でたこ焼きなんかを食べていることもあり、趣の違いに戸惑ったりもした。
※以下の試合結果は公式サイトより転記
▼ダークマッチ 5分一本勝負
⚫︎瓦井寿也 vs チェリー兵器岡本○
3分5秒 腕ひしぎ十字固め
王子を中心に活動するプロレス団体「花鳥風月」所属の瓦井選手と、第四試合で勝村選手と対戦する土橋選手の弟子的なアレっぽい岡本選手。
後半に瓦井選手の勝機はあったものの、終始グラウンドでいいポジションを取られ、攻め込まれていたなあという印象が強かった。ただ、敗れたとはいえ、とにかく上がれるリングがあるなら積極的に打って出ていく花鳥風月の選手たちの姿勢は支持したい。
▼第一試合 10分一本勝負 3ロストポイント
〈1D1E0P〉○服部健太 vs 岩崎孝樹⚫︎〈0DE0P〉
3分40秒 スリーパーホールド
結構な体重差があったと思う。服部選手は序盤、タックルを決め、グラウンドに持ち込もうとするも、岩崎選手はそれを許さずパワーで返すという展開。中盤は岩崎選手がダブルアームの体勢になり、服部選手が投げさせまいとしていたところ、腹に強烈な膝をくらいダウン。次いでグラウンドから関節技をキメられ、これをどうにかエスケープ。2ポイント取られ、あと1ポイントで敗退確定。まずいかなーと思ってしまいましたが、ここから服部選手はジャーマン2連発、更にはグラウンドからスリーパーでの逆転勝利を見せてくれました。さすが花鳥風月のエース!
▼第二試合 10分一本勝負 3ロストポイント
〈1D0E0P〉○伊藤崇文 vs 小林裕⚫︎〈0D2E0P〉
10分0秒 時間切れ残りポイント2-1
昔日のUWFを彷彿とさせる「回転体」を堪能できました。グラウンドでの目まぐるしい攻守逆転は、正直何が何やらさっぱりであっても、不思議と見応えがありました。
▼第三試合 10分一本勝負 3ロストポイント
〈1D0E0P〉○鶴巻伸洋 vs 松永智充⚫︎〈0D1E0P〉
5分22秒 レッグロック
タイプ的には似た両者の、ゴツゴツとしたファイト。名のある鶴巻選手に対し、松永選手はかなり奮闘しましたが、最後は経験の差とでもいうのか、足関節を取られ、鶴巻選手の勝利。
▼第四試合 10分一本勝負 3ロストポイント
〈0D1E0P〉○勝村周一朗 vs 土橋政春⚫︎〈0D0E0P〉
5分44秒 ニンジャチョーク
鎌倉花鳥風月の筆頭として、近年活動の場を広げている勝村選手と、強烈な風貌・刺青で否が応にも目を惹きつける土橋選手。ファールカップ一丁で現れ、奴隷ポジの岡本選手を四つん這いにし、背中に跨ったままリングサイドまで移動させ、そこでようやくトランクスを穿かせるという一連の入場パフォーマンスはアブノーマルで素敵でした。試合が始まっても、いきなり寝転んで足をバタバタさせたりと、奇抜で読めません。しかしこの土橋選手、別にふざけてるわけではなく、ルールを研究し、巧妙に罠を張っていたのではないかなと。それが証拠に実力者の勝村選手から寝技でエスケープポイントを奪ってみせています。結果としては勝村選手が変形ネックロックで勝利していますが、展開によってはどう転んだか分からなかったかなと。
それはさておき土橋選手、大日本プロレスのフランク篤選手に似てるなーと思ったり。
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