プロレスリングFREEDOMSの新木場大会に行ってきた。
新木場1stリングは満員になっても200人位(無理すれば230位かな)の会場だが、とても見やすく、短いながら入場ゲートとリングの間にはランウェイもある。しかもこの日のようなデスマッチも可能という、お客さんにもレスラーにも優しい場所だ。これで軽食販売のスペースがあれば言うことはないのだが、それは休憩の多い団体に毒されすぎの感想かもしれない。昨日の休憩はリングをデスマッチ仕様にするためという名目があったわけだしなー。
前説には団体の顔である葛西選手が現れ、後楽園ホール大会におけるvsヤンキー二丁拳銃でのデスマッチ内容を明かす。カミソリボードノコギリ云々だったかな。聴いてるだけで痛くなりました。
往年のジャンプまんが、ザ・モモタロウのモモマスクをつけたリングアナが試合開始を告げ、服部選手とグレート小鹿選手が登場。区議選に立候補予定の服部選手としては、選挙前にこのマッチメイクは如何にもやりにくそうでした。超ベテランを痛めつけたら、クリーンなイメージが!
失礼ながら小鹿選手とファイトする選手は、ある意味DDTの某選手(?)とやる以上に試合をつくるセンスが問われるのでは、とか考えていたら、ロングエスケープ中、最近よく見かける恰幅のいい外国人のご婦人のペットボトルを手にした小鹿選手が紅茶っぽい飲料を口から噴霧!
これを顔面にくらった服部選手が悶絶した隙に、何やら金属片を服部選手のタイツに挟んだ小鹿選手、そこに攻撃をくわえられ、痛みと違和感から服部選手がそれに手を伸ばしたところで、レフェリーに「凶器持ってるぞ」アピール。注意を受けた服部選手、「イメージが台無しだよ!」
精神的ダメージを受けた服部選手の動揺を見てとったか、小鹿選手は技を畳み掛け、のど輪落としからフォール勝ちを奪い、更にマイクで「若僧が、また相手してやるよ」(うろ覚え)とアピール。服部選手は残念でしたが、選挙前に貴重な人脈を広げられたと考えれば!
第二試合は若い杉浦透選手がベテランの怨霊選手に挑むシングル。全身から粉を吹く怨霊選手はどうやら体のあちこちに予備の粉を仕込んでるようで、要所で繰り出しては杉浦選手を翻弄していました。しかも大量に撒き散らされた粉の掃除は容易でなく、後の試合でも粉が舞ってました。
第三試合、ジ・ウインガー選手vs新井健一郎選手。試合巧者同士のシングルです。やりにくそうな新井選手でしたが、興行のストーリーに絡まない、純粋な単発ファイトをする姿は新鮮に映りました。一方、ウインガー選手はというと、いつもどおりでありました。力の抜けた、自然体。お客さんの声援に反応しつつ、対戦する相手が新人ベテラン上手下手、どんなファイトスタイルであったとしても柔軟に対処し、試合をつくってしまう。そんなウインガー選手のいつもどおりは、どこか新井選手にも似た部分があり、つまりはそれが、やりにくさの正体なのかも、なんて。
第四試合はタッグマッチ。高岩選手やっぱり強えなーと思っていたら、それまで攻めこまれていた進祐哉という選手に、いつぞやの勝村選手を彷彿とさせる、投げ技状態からの変形飛びつき技でグラウンドに持ち込まれ、まさかのスリーカウント。驚きました。リング調整の休憩後、迎えた第五試合、葛西選手の登場に沸き立つ会場。さすが凄い人気です。パイプ椅子とラダーを存分に駆使したワイルドな内容は圧巻。吹本選手は例によって帯を使った首絞めを繰り出すなど奮闘するも、神威選手からスリーカウントを取られてしまいました。
メインは蛍光灯デスマッチ。竹田選手の体に刻まれた傷痕の凄まじさは、ただぬるく生きているだけの私なんかとは覚悟が、住む世界が違うんだと有無を言わせぬ一線を引いてくれます。まさに今を、後先を考えず生きている。そういう選手に私は強く惹かれます。
この試合で対戦したGENTARO選手は、これまでデスマッチ経験がほぼないという、きれいな体をした選手でしたが、微塵の容赦もなく、蛍光灯の洗礼を浴びせ、最後は破片だらけのマットへジャーマンスープレックスを決めて勝利を奪う、ほぼ完勝と呼べる内容でした。
試合後、竹田選手はマイクで煽りにも似た問いかけをGENTARO選手に突きつけます。それは、次の後楽園大会の挑戦者として、相応の覚悟を見せろという発破であったのでしょうか。悠々と引き上げるその姿には、デスマッチファイターの、また王者としての誇りが感じられました。後楽園ホールでの大会、気になるなあ。
0 件のコメント:
コメントを投稿